九九の下敷きの思い出

秋学期は、情報数学系の「数理と論理」、SPI対策の「数的理解(短大)」という数学系の授業が2コマあって楽しんでいます。「数理と論理」では、教科書に「プログラマの数学」を使ってまして、先日、剰余の章で「987^321の一の位は」という問題を説明しました。

プログラマの数学第2版

プログラマの数学第2版

 

 そこで、九九の話を15分くらいします。短大の方でも、余談としてします。

奇数の段は一の位に1~9が1回ずつ出てきて、偶数の段は一の位に2、4、6、8が2回、真ん中(○×5)に0が出てくる、っていう説明をします。小2で習った話やけど、すごいんやぞ、って、それこそテンションが上ります。

昨年、twitterで話題になったのですが、この図が秀逸ですね。

 

さて、九九を教えていて思い出すのが、幼稚園の頃、九九の下敷きをずっともっていた、ということです。たしか水色で、ただ九九が書いてあるだけだったの古い感じの下敷きですが、なぜかお気に入りでした。小さい頃から数字が好きだった私は、九九を覚えて、近所の人に自慢げに言っていた覚えがあります。。。幼稚園児だからほめられるので、それがうれしかったのだろう、と思います。たぶん何回も言ってたんだろうなぁ。。。たぶん、めんどくさかっただろうなぁ。。。はずかしい。

まあ、そんな小さい頃があって、今授業で数学を教える機会があるのは、ありがたいことだな、と思います。

 

 

ご飯に誘えない男

ちょっとコラムのタイトルっぽい感じ、もしくは、こないだドラマも始まった「深夜のダメ恋図鑑」風。違うか(by ものいい)。

先日、打ち合わせがてらご飯に誘ってもらい、今日は元上司らと飲みにいきました。こんな感じで、飲み会などによく行くほうだと思うのですが、実のところ、誘われることがほとんどで、自分から誘うことってほとんどありません。昔から、ごくたまに若手や後輩に声かけて飲みに行くくらい。

この間もそんな話になったのですが、私、なかなか誘えないんです。遊びに出かけるのも、ほとんどが誘ってもらったもの。なんか相手が嫌だったら悪いな、って思ってしまうんですよね。あ、飲み会の幹事はよくやりますし、学会の2次会とかだと、その辺にいる人をどんどん誘っていけるんですけどね。

院生の頃、神藤さんと研究プロジェクトの実践後、よく夕食に行ってたのですが、「今度、休みの日にラーメン食べに行きましょう」って話になったことがあり。ふたりとも誘えないタイプで、ものすごーくこまかく計画を立てていったことをよく覚えてます。ちなみにこの2人は待ち合わせの集合時間にもかなり早く着くタイプでした。

だからこそ、学会なんかで、よく深夜にお誘いの電話がかかってくるんでしょうけどね(笑)。ありがたいことです。

 

授業するときのテンションの話

秋学期の授業も3回目となりました。先日、春学期の授業アンケートの結果も返ってきて、授業についていろいろ調整していこう、という感じです。

秋学期は数学系の授業が2コマあって(大学「情報と論理」、短大「数的理解」)、黒板に書きまくって楽しんでいるのですが、授業中のテンションについて、ちょっと書いてみます。

大学院生の5年間、生活費のために、塾で講師をしていました。中学メインでたまに小学生が相手、教科は数学と理科、私も20代、ということで、テンション高めのキャラをつくって授業をしていました。授業が終わったら一気にテンションを下げるので、講師仲間からは「むーにょん、塾でたときの顔こわい」とよく言われてました。なつかしい。

2002年に大学に就職する際、どういう感じで授業しようか、ということを考えました。キャラを作ってしまうと、どこかの年齢でやめないといけなくなるので、できるだけ素の状態で授業をする、自分自身がまだ若いので学生には丁寧語で話す、一定の距離を取る、ということを気をつけることにしました。うちの大学の場合、物理的になめられる可能性はほぼなかったので、その点は楽でした。

情報系や数学系は苦手な学生が多いので、できるだけ親しみやすい印象をもってもらうように心がけてきましたが、17年目になり、45歳になったので、学生からしたら親相当(実際は若いですけど、雰囲気とかから)な扱いで、やりやすくなりました。

ただ、1年生の授業とかだと、向こうの反応にある程度あわせつつ、盛り上がるようにする必要があると考えているので、テンションをあげていきます。3年ほど前に、1年初年次→大学院→1年初年次再履修、という3コマ連続のときがあって、テンションを上げ下げする必要があって大変でした。院生相手の授業だとテンションは普通でやりますからね。一回落としてまたあげる、っていうのがね。

全学共通科目(2~4年生)の授業では、選択科目ということもあって、できるだけ自然体でやっています。年々、しゃべる量が増えてきているので、落ち着くようにしないとね。で、数学系で黒板使う授業だと、書いている時にたまに個人的なテンションがあがりすぎて、学生を置いてけぼりにすることもたまにあります(苦笑)。

授業をする大学によっても、教員側がどんな振る舞いにするか、テンションにするか、ということは変わってきますよね。京都外大で言えば、学科ごとのカラーが学生の性格にもでていることが多いな、というのが興味深いです。こういうのを考えてみてもいろいろおもしろいな、と思います。

 

 

研究指導の際、同じことを言いますか?

研究指導をする際、1週間前にした話とか、なかなか覚えてられないですよね。自分が院生だった頃、「先生は、なんで私の研究の話、忘れてるんだろう。。。」と思っていましたが、自分が教員になったら、覚えていられない、ということが分かりました。すいません、先生。。。

さて、前に聞いた内容を忘れていたとして、学生から(確認の場合も含め)同じような内容の報告を受けた時、どのようなコメントをするでしょうか。前回と同じことを言うでしょうか。違うことを言うでしょうか。

私は、基本的に同じことを言うタイプで、状況に関係なく同じインプットがあれば、同じアウトプットを返す、ということになります。

ただ、いろんな人に聞いてみると、前回とは違うこと、その時にいいと思ったこと、をコメントする人が結構多いようです。このような方は、状況によってアウトプットが変わる、ということになります。この時、学生からすると「前回と違うことを言われている」と感じるので、学生側は注意が必要です。そのときのコメントが最適なことも多いので、よく考えることが大事です。

私は、この2タイプを便宜的に理性型、感性型として分類しています(この名称が妥当かどうか、微妙ですが)。感性型が「研究のテーマはおもしろそうなものを選ぶ」「研究の議論は範囲を絞って目的に向かっていく(局所探索型)」という感じ、理性型が「研究のテーマはやられていなさそうなものを選ぶ」「研究の議論は、網羅的に考えて、そこから選択肢を選んでいく(全探索型)」という感じ、なのかな、と。

感性型の方が、大きな研究テーマをやることが多い印象で、鋭いコメントをびしっと言えるような気がしていて、うらやましいところがあります。対して、理性型は網羅的に考えるので、丁寧に議論することができる利点があるのかな、と。

もちろん、ざっくりな2分法なので、どちらかに属する、というわけではなく、バランスの話なのですが、研究の取り組み方や指導スタイルを考える時に、分類としてよく使っているので、ちょっと書いてみました。

なんにしても、必ず議論の記録をとって、次のミーティングの際に活用することが重要かな、と思います。

最後にあるあるネタ。論文指導を受けていて、1回目の添削でなおしたのに、2回目の添削で最初の文章に戻る、ってこと、ありますよね。研究指導って、する方も、される方も難しいですよね。

 

感受性を高めるように試みてみよう

昔から、感情というか、感受性が乏しいよなぁ、ということが課題なんですよね。よく言われるし、自分でも気にしてます。

例えば、以前、出張で沖縄の海を見たときにテンションもあまりあがらず、ボキャブラリーも貧困、みたいなことがあって、ずいぶん言われました(苦笑)。まあ、他にもこの辺のエピソードはたくさんあり、よくつっこまれています。

もともと、他人の感情がよくわからないこともあって、普段は人の思考パターンを推定するように心がけています。それこそ機械学習みたいな感じですかね。そのことを意識するようになって、仕事面ではずいぶんやりやすくなったところはあります。ただ、先日も「ときどき機械と話してるみたいな気分になります」と言われることもあり、この加減はずいぶん難しいな、と思います。

あと、タイミングも悪いんですよねぇ、、、昔から。迷ってやったことがだいたい別のの方がよかった、みたいなことが多いんですよね。これも感性が鈍いからなのかな、と。

普段からつい分析してしまって、コミュニケーションの中で「また分析してますね」と言われたり、好きなお笑い番組も分析しながら見ていて(あ、まだキングオブコント2018については書いてない)、この前のJSET全国大会の懇親会のときにもそんな話になりました。ある意味、職業病ですね。

 

今日は家にいたので、運動もしないと、ということで、鴨川を散歩してみました。instagramにもあげてみました。どうやっても慣れないけど。先日の「現代日本社会論2」の授業をインスタライブで流したのですが、また授業ネタにしますかね。

https://www.instagram.com/p/BoqkS8yBkkw/

陽の光を浴びるべく、夕方に鴨川を散歩してみた。#鴨川 #散歩#いくのはいつも通り本屋だが#フィルターの正解がわからん

 

考えてはだめで(そりゃ、分析してる時点で感受性じゃないもんね)、そのまま感じるようにするんですよね。素直にいいな、と思った景色とか、写真に撮ってみようかな。

 

まあ、感受性が乏しい分、人が話しやすい、っていうのはあるのかも、と思うので、その特性はいかしていきたいですね。

 

話を聞くこと、答えを与えないこと、決断を応援すること

昨日、今日とゼミ合宿があって、夜には、就職、進路、学生生活、授業、卒論、恋愛まで、いろいろな話を学生たちとしました。普段からも、学生や他の人からの相談を受けることがありまして、9月からたくさん聞いた気がします。

私は昔から基本的に教えたがりで、タクシーに乗って、少し話しただけで、時々「先生ですよね」と言われるくらい(苦笑)なのですが、そんな私なので、相談を受けるときに気をつけていることがいくつかあります。3点にしぼります。

まずは、話を聞くこと、です。相手が言いたいことをしっかり聞くこと、内容がわかりにくいと思ったことは言い換えて確認すること、を気をつけています。学生は言葉足らずなことも多いので、質問しながら考えていることを聞き取っていきます。これができたら、多分半分くらいは完了しているのかもな、と思います。

次に、答えを与えないこと、です。特に学生の場合は、私が「正解を持っている」と勘違いしているケースが多いんですよね。持ってるわけないのに(笑)。だから、本人が持っているそれぞれの選択肢について、メリット、デメリットなど内容を説明して、その上で他にも選択肢がある場合はそれを提示します。

で、すごく当たり前ですけど、結局は、本人が決めないといけないんですよね。例えば「先生が言ったから」「○○がいいって言ったから」という理由で選んでしまうと、失敗したときに「別の方を選んでおいたほうがよかった」という後悔が残ります。他人のせいにしてしまうかもしれません。だから、絶対に自分で選択肢を決断しないとだめなんですよね。

そのことを繰り返してでも説明します。実際、ゼミ合宿を含め、今週で数回このことを話しました。「どうしたらいいと思いますか?」って聞かれても「そんなん、知らんよ」って答えます。実際、多くの場合は、当人の中では答えが決まっていて、確認したいだけ、ということもありますしね。

ただ、「いつでも話は聞きますよ」「あなたのことを否定はしません」っていう心構えは、いつもするように気をつけています。そういう心構えによって、相手が話しやすくなるように注意している、ということですね。

それで、最後に気をつけているのは、最終的に決断したことについては応援しますよ、と伝えることです。2択で迷っている時は「どっちでも大丈夫やと思うよ」と言うこともあります。そういうときはだいたい本当にどっちでもいけると思っているのですが、結果というのは、決断した後の行動で決まることも多いわけですから、その決断を支えてあげることがすごく大事かな、と思ってます。「大丈夫」って言っただけで心強く感じることもありますしね。

まあ、えらそうに書いてますけど、これ、自分のことだと、なかなか難しいんですよね(笑)。なんで人にはアドバイスできるのに、自分では決断迷ったり、うまくできへんかったりするねん、って思うこともしばしばです。人生、迷いますよねー。45歳やのに、全然不惑にならへん。そういうときは他人に相談したほうがいいんでしょうね。世の中、持ちつ持たれつ、ということかな。

 

日本教育工学会第34回全国大会@東北大学3日目

午前、教師教育(3)のセッションに。豊浦くん@山梨大が「熟練教師の注視を再現する全周授業映像提示」を発表。さすがの内容だったと思います。質問の後半は難しいな、と思いましたけど、これは私が考えるべき問題なので、しっかり対応してみようと思いました。

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緊急のSIG委員会打ち合わせをして、特集号編集委員会の打ち合わせ。「インストラクショナルデザイン」の特集号、〆切は2/7なので、よろしくお願いします。

この間に、豊浦くんにデモをしてくれ、細川さん@秋田大、大崎さんらがコメントをくれました。ありがとうございます。

昼休み、急遽、大会企画委員会を繰り上げて実施する、ということで参加。

午後は、SIGセッション。委員長として一通り見て回りました。台風だったので、参加者が減ってしまったかと思いますが、それでも盛り上がっていたように思いました。

少し早めに東北大学を出て、みどりの窓口に並んで新幹線の時間変更、払い戻しなど。紙チケットだと大変ですね。。。無事、間に合う時間で東京まできてホテルに泊まっています。昨日の段階で、ホテルと明日の新幹線を予約しておいてよかったです。

大会実行委員長の堀田先生@東北大学をはじめ、稲垣くん@東北学院大学、松河くん@東北大学、川面さん@東北大学、遠海さん@東北学院大学ら、大会実行委員会のみなさま、スタッフや学生のみなさま、大会企画委員会のみなさま、本当にありがとうございました。3日間、充実した全国大会だったと思います。大変勉強になりました。来年度から大会2回化になりますが、みんなで盛り上げていけたらいいな、と思います。