6/20 京都外大「情報社会論」で宇野常寛さんに授業してもらった件

6/20の京都外大「情報社会論」で、宇野常寛さんにゲスト講義に来ていただきました。

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若い読者のためのサブカルチャー論講義録

若い読者のためのサブカルチャー論講義録

 

 

10年前にゼミの学生から教えてもらったがきっかけで、その後、著書を読むようになりました。今回、大学で直接お話を聞ける機会ができてよかったです。外部を含めて100名くらいの参加者となりました。

自己紹介では、右京区に住んでいたということ(立命館出身)で、京都ファミリーモスバーガー(数年前になくなりましたが)で買い物していた、という話を。

今回「文化批評としての情報社会論」というタイトルで、3つのキーワードについてお話いただきました。

・「他人の物語」から「自分の物語」へ
・「政治と文学」から「市場とゲーム」へ
・「境界のある世界」から「境界のない世界」へ

1点目は、「情報」から「体験」へ、”他人の物語”から”自分の物語”が文化の中心になっている、というお話。CDは売れないがフェスの動員は伸びている、ということはよくいいますが、カラオケなどが普及した結果、同性の曲を聞く傾向が増えている、”SNSリア充自慢”も、広義のイベント、体験、といったことを例として紹介されました。

2点目は、「私」と「公」、「個人」と「世界」のお話。20世紀前半の映像などの発展で「私」と「公」の接続が可能になったものの、独裁主義などの問題が生じ、20世紀後半は、マスコミの政治権力からの独立が進んだが、マスコミが肥大しすぎてポピュリズムが進んでしまった。そして、21世紀前半、インターネットの登場でポピュリズムを克服しようとするが、Twitterポピュリズムフェイクニュースなどが跋扈してしまった、というお話。

3点目は、グローバル/情報化の影響で、国内の格差は広がったが、世界的な格差は縮まったということ、グローバルと国家、都市、企業の関係をどう考えるか、プラットフォームと多様性といったお話。

Togetterのまとめは、こちら。

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2点目、3点目は授業ではなかなかまとめて話したことが内容だったので、学生にとってすごくいい機会になったと思います。学生にはちょっと難しかったことも多かったようですが、もっと勉強しないと、と感じてくれたようで、よかったです。

なにより私が一番楽しく聞かせていただきました(笑)。共感するところも多かったですし、宇野さんには私にはない鋭さがあって、すごいな、と思いました。

今後もなにか一緒にできることがあればいいな、って思います。

 

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