杉浦真由美「ナースのための伝わる・身につく教える技術」

伝わる・身につく ナースのための教える技術 (CandY Link Books)

伝わる・身につく ナースのための教える技術 (CandY Link Books)

 

杉浦さん@札幌医科大学による、ナースのためのインストラクショナルデザイン入門書。

「教える相手ができるようにならないのは教え方がヘタだから」

「相手ができるようにならないのは教える側の責任だ」

という向後先生の講義を聞いて、インストラクショナルデザインの研究に関わるようになった杉浦さんが、自身の急性期病院でのナースの経験を踏まえて、忙しい看護師を意識して事例ベースでまとめられています。

教え方の「コツ」、運動スキル、認知スキル、態度スキル、実践、と構成されて、まんがでの導入や確認テスト、小項目に分けられた説明、と、インストラクショナルデザインの説明を読みながら、この本がインストラクショナルデザインに基づいて作られていることも理解できるのかな、と思います。

報告のスキーマのところで、医療者間のコミュニケーションツール「SBAR」について説明がありました。状況(Situation)、背景(Background)、評価(Assessment)、R(Recommendation)の頭文字をとったものだそうですが、私は知らなかったので、これは他のところでも使いたいな、と思いました。

”ナースのための”とありますが、特にナースの内容に特化しているわけではありませんので、インストラクショナルデザインの実践系入門書として、広く読むことができるのでは、と思います。

インストラクショナルデザインに興味があるけど、ちょっと敷居が高いんよね、といった方、チェックしてみてはいかがでしょうか。

この本で2回出てきた、カナダの精神科医エリック・バーンの「他人と過去は変えられないが、自分と未来は変えられる」という言葉、すごく納得です。授業に限らず、この精神でがんばっていきたいですね。