話を聞くこと、答えを与えないこと、決断を応援すること

昨日、今日とゼミ合宿があって、夜には、就職、進路、学生生活、授業、卒論、恋愛まで、いろいろな話を学生たちとしました。普段からも、学生や他の人からの相談を受けることがありまして、9月からたくさん聞いた気がします。

私は昔から基本的に教えたがりで、タクシーに乗って、少し話しただけで、時々「先生ですよね」と言われるくらい(苦笑)なのですが、そんな私なので、相談を受けるときに気をつけていることがいくつかあります。3点にしぼります。

まずは、話を聞くこと、です。相手が言いたいことをしっかり聞くこと、内容がわかりにくいと思ったことは言い換えて確認すること、を気をつけています。学生は言葉足らずなことも多いので、質問しながら考えていることを聞き取っていきます。これができたら、多分半分くらいは完了しているのかもな、と思います。

次に、答えを与えないこと、です。特に学生の場合は、私が「正解を持っている」と勘違いしているケースが多いんですよね。持ってるわけないのに(笑)。だから、本人が持っているそれぞれの選択肢について、メリット、デメリットなど内容を説明して、その上で他にも選択肢がある場合はそれを提示します。

で、すごく当たり前ですけど、結局は、本人が決めないといけないんですよね。例えば「先生が言ったから」「○○がいいって言ったから」という理由で選んでしまうと、失敗したときに「別の方を選んでおいたほうがよかった」という後悔が残ります。他人のせいにしてしまうかもしれません。だから、絶対に自分で選択肢を決断しないとだめなんですよね。

そのことを繰り返してでも説明します。実際、ゼミ合宿を含め、今週で数回このことを話しました。「どうしたらいいと思いますか?」って聞かれても「そんなん、知らんよ」って答えます。実際、多くの場合は、当人の中では答えが決まっていて、確認したいだけ、ということもありますしね。

ただ、「いつでも話は聞きますよ」「あなたのことを否定はしません」っていう心構えは、いつもするように気をつけています。そういう心構えによって、相手が話しやすくなるように注意している、ということですね。

それで、最後に気をつけているのは、最終的に決断したことについては応援しますよ、と伝えることです。2択で迷っている時は「どっちでも大丈夫やと思うよ」と言うこともあります。そういうときはだいたい本当にどっちでもいけると思っているのですが、結果というのは、決断した後の行動で決まることも多いわけですから、その決断を支えてあげることがすごく大事かな、と思ってます。「大丈夫」って言っただけで心強く感じることもありますしね。

まあ、えらそうに書いてますけど、これ、自分のことだと、なかなか難しいんですよね(笑)。なんで人にはアドバイスできるのに、自分では決断迷ったり、うまくできへんかったりするねん、って思うこともしばしばです。人生、迷いますよねー。45歳やのに、全然不惑にならへん。そういうときは他人に相談したほうがいいんでしょうね。世の中、持ちつ持たれつ、ということかな。