研究指導の際、同じことを言いますか?

研究指導をする際、1週間前にした話とか、なかなか覚えてられないですよね。自分が院生だった頃、「先生は、なんで私の研究の話、忘れてるんだろう。。。」と思っていましたが、自分が教員になったら、覚えていられない、ということが分かりました。すいません、先生。。。

さて、前に聞いた内容を忘れていたとして、学生から(確認の場合も含め)同じような内容の報告を受けた時、どのようなコメントをするでしょうか。前回と同じことを言うでしょうか。違うことを言うでしょうか。

私は、基本的に同じことを言うタイプで、状況に関係なく同じインプットがあれば、同じアウトプットを返す、ということになります。

ただ、いろんな人に聞いてみると、前回とは違うこと、その時にいいと思ったこと、をコメントする人が結構多いようです。このような方は、状況によってアウトプットが変わる、ということになります。この時、学生からすると「前回と違うことを言われている」と感じるので、学生側は注意が必要です。そのときのコメントが最適なことも多いので、よく考えることが大事です。

私は、この2タイプを便宜的に理性型、感性型として分類しています(この名称が妥当かどうか、微妙ですが)。感性型が「研究のテーマはおもしろそうなものを選ぶ」「研究の議論は範囲を絞って目的に向かっていく(局所探索型)」という感じ、理性型が「研究のテーマはやられていなさそうなものを選ぶ」「研究の議論は、網羅的に考えて、そこから選択肢を選んでいく(全探索型)」という感じ、なのかな、と。

感性型の方が、大きな研究テーマをやることが多い印象で、鋭いコメントをびしっと言えるような気がしていて、うらやましいところがあります。対して、理性型は網羅的に考えるので、丁寧に議論することができる利点があるのかな、と。

もちろん、ざっくりな2分法なので、どちらかに属する、というわけではなく、バランスの話なのですが、研究の取り組み方や指導スタイルを考える時に、分類としてよく使っているので、ちょっと書いてみました。

なんにしても、必ず議論の記録をとって、次のミーティングの際に活用することが重要かな、と思います。

最後にあるあるネタ。論文指導を受けていて、1回目の添削でなおしたのに、2回目の添削で最初の文章に戻る、ってこと、ありますよね。研究指導って、する方も、される方も難しいですよね。