村田沙耶香「消滅世界」

消滅世界 (河出文庫)

消滅世界 (河出文庫)

 

知り合いに薦められて、地方入試の際に読んでみました。村田沙耶香は「コンビニ人間」を読んで、”すごくおもしろい、でも、こわい”と思ってましたけど、この作品を読んで、本当にただただこわい、おそろしい、という感想でした。

セックスが古いものとなり、夫婦(家族)とはセックスしない、夫婦以外に恋人をもつ。人ではなく、二次元も愛の対象。結婚や家族という概念が徐々になくなっていく、という世界の話。

SFではあるけど、実際にありえない、とは言い切れない話で、恋愛や結婚、家族というものを考えさせられつつ、背中がちょっと寒い感じになりながら、ページをめくりました。

また、村田沙耶香、読んでみようかと思います。