私も、京都外国語大学を卒業しました。

昨日の京都外国語大学の卒業式で、17年間勤めた京都外大への最後の出勤日となり、私にとっても卒業式となった日でした。退勤時には、各部署にご挨拶させていただきました。

2002年に就職した際、学内外の先生から「5年は勤めてね」という感じのことを言われていたのですが、居心地もよく、17年勤務することになりました。教える環境としてよかったことに加え、5年で准教授に昇進できたこと、なにより2008年からゼミを担当するようになったのが、大きな要因になったな、と思います。

ゼミを担当したことは、私の心の拠り所になりました。ゼミには留年生や卒業の危うい学生も多く、話すのが苦手だったりする学生も多かったのですが、そういう学生が自分の興味あることを調べて発表してくれるようになっていく姿を見るのが楽しくもありました。ゼミがなかったら、もっと早く異動していたんじゃないかな、と思います。

マルチメディア教育研究センター(2003年~2017年)をはじめ、FD委員長や教育関係の競争的資金関係(特色GP、現代GP、APなど)など、いろいろな仕事もさせていただきました。教養教育の教員はもちろん、語学科の教員、いろいろな部署の職員さんとも一緒に仕事ができて、とてもいい経験になったと思います。

国立大理系の大学院生から、理系というレベルで私1名しかいない私立文系大学に就職して、最初はとまどうことばかりだったのですが、教職員のみなさんに助けていただきましたし、なにより学生が純粋で真面目ないい学生ばかりだったので、授業が楽しかったのも、ありがたかったです。

正直、大学を異動することについては、以前からの悩みでもありました。周りからは「異動しないの?」と聞かれることもありましたし、研究者としてどう生きていくかという悩みはありました。対して、家庭の事情もありましたし、異動したら大学に迷惑をかけることになるのでは、という気持ちもありました。自分自身が保守的で執着心が強いタイプでもあるので、なかなか決断できなかったのですが、現状を踏まえた結果、今回縁あって異動することになりました。

教授会の挨拶でもお話したのですが、京都外大の学生や卒業生のみなさんには、京都外大を卒業したことに誇りを持ってほしい、ということを機会あるごとに言ってきました。私も京都外大で勤めてきたことの誇りを胸にして、これからの大学教員人生を歩んでいきたいと思います。