綿矢りさ「手のひらの京」

手のひらの京 (新潮文庫)

手のひらの京 (新潮文庫)

 

京都を舞台にした、三姉妹の物語。しっかり者の長女は結婚に、モテる次女は社内恋愛に、理系大学院生の三女は東京への就職に、それぞれ悩みを抱えながら、過ごしていく物語。

祇園祭や大文字焼、鴨川や嵐山など、京都の様々な場所が四季を織り込みながら描かれ、京都に住んでいた身としては、頭に情景が浮かんで、ほっこりします。

いけず、が出てくるのも、京都っぽいのかな(笑)。

両親と三姉妹との関係もいい感じで、やわらかく、やさしい小説だな、と思います。

京都をふわっと感じられる1冊かな。