「大学の先生ってなんで単位落としたりするんですか?落としてなんかいいことあるんですか?」

昨日、元同僚のtweetが、少しバズりました。

なるほど、という感じで、質問した後、いくらかやりとりしました。詳細はツイッターの方を見てもらうとしまして。

みなさん、関心のあるテーマなんでしょうね。

私は、まずは「学生が「単位落としたら、教員にとっていいことがある」って思っているのが、興味深いですね。そうじゃないのにね(笑)」と返したのですが、何パターンかあるんだろうな、と思います。メインと思われる2パターンを。

 

1)学生はあまり努力せずに単位がほしいが、教員は適切な基準で評価して落としている

この場合は、教員は、授業の質を担保するために、成績の悪い学生(努力しなかった学生)を落としている、ということになります。入口、出口が適切に設定できていて、授業をきちんと行っていた場合、すなわち学生がきちんと努力をすれば学習成果が上がり、単位を取得できる、のであれば、教員はきちんと判断して落とすべきであると言えると思います。

この辺でイメージされるのは、「楽勝科目を取りたい」という心持ちですかね。

 

2)教員が適切な授業や指示をしていないのに、評価基準(求めるレベル)が厳しく、学生が努力できない、そのレベルに到達できなくて、落としている。

先日のブログに関連しますが、この場合は、教員が授業の入口、出口を適切に設定できていない(入口の想定がおかしい場合が多い)、学生がどのように勉強していいのかわからない、といった状況なのに、教員が学生に高い到達目標を求めている場合があります。この場合は、単位を落とすこと自体が、教員の問題としてはね返ってきます。授業者としての責任を果たしていない、能力が足りていない、という判断になるのかな、と思います。

munyon74.hatenablog.jp

たまに、15回の授業でテスト1回でのみ評価するにもかかわらず、3割とか5割とか単位を落とす教員がいますけど、それは先生の授業設計の方に問題がありますよ、ということはあります。ただ、これはなかなか修正できないんですけどね。。。そういう先生方への働きかけは大変です。

 

大学教員としては、学生の単位を落としても、特に”いいこと”はないと思いますが、学生には授業でしっかり学んでもらいたいですよね。なので、学生には、単位のために授業を受ける、というのではなく、主体的に授業を受けてほしいし、教員側もそうできるようにしたいな、と思いました。