流れを変える能力
先日、関西学生ソフトテニス春季リーグ(男子4部)を観戦してきました。京都大学は昨秋、4部に昇格しての戦い。1日目の3対戦を見たのですが、すべて1-4での敗戦となりました。特に1、2試合目が全て負けで、後手後手になり、ずっと沈んだ雰囲気での試合になったなという印象でした。終了後には、昨秋とまったく状況は違うものの「明日は、10勝0敗でいってください。みなさんにその実力はあります」と同じことを言いました。
2日目は見に行けませんでしたが、2対戦とも4-1で勝利、ということで、最終的には2勝3敗の4位という結果でした。先手を取って、流れもよかったのだと思います。
他の大学の試合もいくらか見ましたが、団体戦の妙というか、流れや雰囲気にのって、実力以上の力を発揮する選手、実力を発揮できない選手、というのも見てとれました。
いい流れの中で力を発揮する、ということももちろん重要ですが、苦しいとき、よくない流れの時にしっかりしのいで、いい流れに持っていく、という能力が重要だな、と感じました。そのことも幹部の人たちには伝えました。
こういう能力は、別にスポーツの試合とかだけの話ではなく、日常の仕事などでも考えられることだな、とコメントしながら、思ってました。具体例としてはうまく書けないのです、いろいろ行き詰まっている仕事の状況を打破する一手を打てる、問題点を解決する方策を進められる、組織の雰囲気が悪い状態を変えることができる、といったことがあるのかな、と。
私自身にそのような能力があるかどうかわかりませんが、身につけたいと思いますし、流れを意識して行動していきたいな、と思います。
あと、こういう経験は、体育会ならでは、だと思うので、体育会離れの時代でなかなか難しいとも思いますが、学生には体育会に参加してほしいな、とも思います。
教育に関する授業でのブーメラン?にどきどきする話
先日、大阪大学の大学院の授業「大学授業開発論Ⅱ(FFP2)」に参加してきました。大阪大学全学教育推進機構教育学習支援部が行っている「大阪大学未来の大学教員養成プログラム」の授業の1つで、大学教員として教壇に立つためのトレーニングをしています。
2日目に、5名の履修者が、それぞれ15分の模擬授業を行いました。医学、保健学、歴史学、認知言語学、初年次教育(プレゼン)、とバラエティにとんだ内容で、終了後にコメントや議論を行いました。
”初年次教育(プレゼン)”は、実際に、今年の前期に行っている1年生向けの授業で、プレゼンのやり方について教えてもらう予定で、その内容を授業してもらったわけです。
そこで、佐藤さん@大阪大が「プレゼンのやり方を教える授業はすごく緊張するんですよね」と言いました。個人的には「佐藤さんでも、そんなこと言うんやなぁ」と思ったのですが(笑)、院生たちはびっくりしてました。でも、実際、そうなんですよね。プレゼンのやり方を教えているのに、その先生のプレゼンが下手だったら、説得力がないですものね。
それで、私が「この授業(大学授業開発論Ⅱ)をやること自体、担当している先生方はとてもプレッシャーなわけですよ」とコメントしました。院生さんはもともとどんな風に思ってたのかな。
私も、これまでに「教育方法論」などの授業を担当したり、大学教員向けにFD研修でインストラクショナルデザインやアクティブラーニングの設計の話などしてきたのですが、常に「お前はできるんか」という自己言及、ブーメランを受けてきて、どきどきしながら授業してきました。あまりそんな風には見えてないかもしれないのですが(笑)、常に「こんなので大丈夫かしら」って思ってたりします。もちろん、ちゃんと準備してやってるんですけどね。
こういう構造の授業、って、緊張する反面、面白いよな、と思いながら、授業しています。他の人はどうなのかなぁ。
さわぐちけいすけ「僕たちはもう帰りたい」
梅渓 昇「緒方洪庵と適塾」
大阪大学に就職した、ということで、生協の書籍部で購入して、読んでみました。
第1章では、医者として、学者として、教育者としての、緒方洪庵の生涯について紹介されています。
そして、第2章では、緒方洪庵が開いた、蘭学や医学を教える私塾である適塾について解説されています。組織立った蘭学教育の実施、各自の努力によって実力を養う方針、塾生たちの熱心に勉強に取り組む姿勢、などについて述べられています。
”進取の気風”、”自由闊達な精神”、につながってますよね。いいですよね。
大阪大学のルーツでもあり、医学教育や語学教育などを考える上でもいろいろ参考になるのかな、とも思ったので、またいろいろ知っていけたら、と思います。
大阪大学には適塾記念センターというのがあるんですね。一度、行ってみないと。
新年度に入って2週間。
新年度に入って2週間。とりあえず学内をいろいろ巡って人と会ったり、仕事をしたり、観察したり、しています。
通勤には慣れてきました。石橋駅から豊中キャンパスに歩くので、おおむね10000歩以上歩く生活です。一時期78キロまでいった体重は、73キロで安定。もう3キロくらいやせたいけど。なにか運動はしないとね。
昨年くらいから、朝目が覚める様になってきたこともあり、生活も超夜型から、やや夜型くらいになってきました。
淡路に引っ越して、豊中キャンパス、吹田キャンパス、京都外大、新幹線、伊丹空港、と、どこへも30分~1時間ということで、便利です。商店街のある生活もいいですね。
家の周りはあまりいろいろ出かけてないのですが、上新庄の方など、飲み屋などいろいろあると聞いたので、また探索に行きたいところです。
ただ、家も研究室も、荷物を出して、そのままの最低限の設備で生活しているので、いろいろそろえていかないと、です。ただ、生活できてしまうと、そのままになるんだよなぁ、、、。家の方は、ほんとにやばそう。
1つ困っているのが、家の近くや通勤経路に本屋がないこと。まあ、ちょっと足を伸ばして梅田に出ればいいのですけど、わざわざ感があるんですよねー。まあ、それも慣れるかな。
着任の抱負というか、思いというか。
大阪大学全学教育推進機構教育学習支援部に着任して、1週間を過ごしました。
大学院を出てから京都外大に17年間勤めていたので、中規模の私立文系単科大学から、大規模の国立総合研究大学に移ったことになります。さらに、研究科や学部の所属ではなく、機構の教員なので、業務もだいぶ異なります。改めて、状況は大きく変わったなぁ、と思います。手探りな毎日です。幸い、いい同僚に囲まれて、大変過ごしやすいです。
今までであれば、大学全体のことはおおむね把握できましたし、教員も100名強、職員も100名強?くらいだったので、大体の人とは少しくらいは話したことがありました。だから、なにかわからないことがあったときに誰に聞けばいいか、というのもなんとなく分かっていました。
大阪大学だと、教員だけでも3000名以上いるそうで、そりゃまったく会わない人もいますね、という感じです。1週間、いろいろな人にあってお話聞いてみましたが、大学のカリキュラムや制度もさまざまで、やっていることもたくさんあるので、全体を大まかにでも把握していくのがなかなか大変そうです。
もともと着任しての抱負を書こうと思っていたのですが、1週間過ごしてみて、いきなり「私はこれをやります」と言うのは、ちょっと難しいかも、と思いました。なので、現時点での思いを書いておきたいと思います。
教育学習支援部は、2013年6月に教育学習支援センターが設立され、2016年4月に全学教育推進機構に改組されてできたわけですが、この6年で、さまざまな活動、実績を積み重ねてきています。大学にとっても、ものすごく有効だと思います。
まずは、教育学習支援部の教員として、これら活動にしっかり関わるとともに、学内外への広報をしていきたいと思っています。
次に、全学教育推進機構の教員として、全学教育(豊中キャンパスでの1年生、2年生前半の授業)への貢献が求められると思います。2019年度からスタートする、1年生春・夏学期の必修科目「学問への扉」(愛称「マチカネゼミ」)をはじめ、さまざまな授業が行われます。いい形で支援していきたいと思います。
https://www.celas.osaka-u.ac.jp/education/gakumon/
大学全体には、どのように関わっていくのか、まだ分からないところも多いのですが、教育・学習の支援に関連する形で研究支援のことを検討したり、研究者として研究プロジェクトに関わったりすることができるのかな、と思っています。
現状では、これをしたい、という具体的なことははっきり言えない感じですが、着任するにあたって一番重要だと思っているのは、教育学習支援部、全学教育推進機構、大阪大学の役に立ちたい、ということです。
私は大阪大学の出身ではないので、大阪大学に着任するにあたり、少し心配なところもありました。ただ、今年に入って報告していく中で、大阪大学出身の研究仲間の方々が「おめでとう」と言ってくれたのが、とてもうれしかったですし、ほっとした気持ちになりました。
早く大阪大学の一員として認めてもらえるように、がんばっていきたいです。